こんにちは〜。6月の空気の匂いフェチのミンク先生です〜。
そろそろ6月となりますが、イギリスも日本と同じで空気がしっとりしてきました〜。
最近はリーダーシップに関する本を読みあさっているミンク先生ですが、なかなか面白い視点の本を発見しました。
その名も『バッド・リーダーシップ(Bad Leadership)』です。
リーダーシップ論の本といえば、お手本となるリーダーの資質や行動を延々と説明する本が多いです。
この本はその逆で、リーダーとして悪い特徴や行動について述べられている本です。
さらにリーダーからの視点だけではなく、そのリーダーに付いていった支持者(フォロワー)の問題点も分析して紹介されていました。
なかなか日本の書店で売っているリーダーシップ論の本とは異なるコンセプトの本であったため、内容をみなさんにもシェアしてみたいと思います〜・
本書では、このダメなリーダーシップ論に関して海外の政治家や経営者などを事例にして説明してあります。
悪いリーダーの特徴は以下の4つとなります
①・ 頑固
②・ 自律心の欠如
③・ 冷淡&無慈悲
④・ 汚職
今回は最初の二つの失敗事例をご紹介します。
①・頑固
頑固とはどういうことかというと、新しい考えや新しい時代の流れを受け入れず、自分のやり方に固執して行動し続けてしまうようなタイプのリーダーです。
このようなタイプのリーダーは、過去の成功例や鉄板の方法にとらわれてしまい、最終的には市場から取り残されてしまいます。
「実際の失敗例のケース」
リーダーとしての失敗要素
アメリカ合衆国ウォール・ストリートの証券アナリストのメアリー・ミーカーの失敗事例
別名『インターネットの女王』としてその名を轟かせています。
彼女は、1990年代後半の時期に、誰よりも早くインターネット関連の企業に目をつけます。
今や誰もが知っているアマゾンやヤフーなどのインターネット関連企業の証券の価値を爆発的に押し上げた人物として有名です。
当時のウォール・ストリートを象徴するような人物の1人であると言えますね。
これによって、インターネット関連企業の株式の上昇トレンドが起こりました。
しかし、2000年に入るとそのブームの勢いも弱まってきました。
彼女はこの成功モデルに固執してしまったせいか、時代の流れや市場の動向を無視し、引き続きこのインターネット企業の証券を積極的に推進しました。
実際2001年にはヤフーの株は前年に比べ暴落していたにも関わらず、彼女はひたすらインターネット関連企業の優位性を主張していたということで、フォーチュン誌から批判を浴びる結果となりました。
フォロワーとしての失敗要素
・欲望に溺れていた
この頑固なリーダー(このケースではどちらかというと発信者と言えますね)を支持していたフォロワーは、当時のアメリカ国民と言えます。
彼らは、アメリカの経済的豊かさの要因もあり、かなり金融市場に対して欲望に溺れていました。
例えば、一般的なアメリカ国民の住宅の平均敷地面積が1世代で約140平方メートルから約205平方メートルに拡大していたり
アメリカの各家庭の住宅の庭の芝のメンテナンス費用の合計が、インドの年間の税収と同じ額(約4.4兆円)であるwwwwというデータから、いかにアメリカ国民が豊かすぎる環境で暮らしているかがわかります。
この金額は芝だけに草が生えてしまいますねwwwって誰が上手いこと言えと言ったんですか〜笑
・市場に対して無知であった
アメリカは格差も大きいですが、自らがこのような比較的恵まれた環境にいてももっと得したいという欲望が強すぎたため、このフォロワー達はメアリーの発言を盲信し金融資産を増やそうと試みました。
ここから言えるのは、このフォロワーもリーダーを盲信するあまり、現実や市場を自分の頭で考えずに発信者からの情報のみを基準に行動してしまったことが失敗であったと言えます。
最終的にこのフォロワーは多大な損失を出し彼女を訴えますが、彼女の発言を鵜呑みにし、彼女に乗っかって資産を増やそうとした立場のため自業自得と言えるでしょう。
<教訓>
・良いリーダーは、過去の成功例や自分の主観的な鉄板のやり方にとらわれすぎずに、常に時代が求めていることや市場を冷静に観察して暴走しないようにするべし。
・新しいアイディアや時代の流れをうまく観察し、時代に合わせて変化しながら進化していく無色透明のようなタイプがこれからの時代で活躍できるかもです。
・良いフォロワーになるには、リーダーが発信する情報だけに捕らわれずに、公平な目線で物事を判断できる能力を身につけるべし。
②・自律心の欠如
このケースでは、アメリカの元ワシントンD.C市長であるバリー・マリオンのケースを元に紹介されていました。
バリーは1979年〜1991年、1991年〜1995年の計4期にも渡りワシントンD.C市長を務めました。アフリカ系アメリカ人初のワシントン市長誕生ということもあり、市内のアフリカ系市民から熱狂的な指示を集めました。
また、彼の政策は白人系の市民や経営者などの利害と一致したため、彼らからも圧倒的な支持を得ました。
しかし、彼は途中からドラッグに溺れ、それがスキャンダルとなり徐々に人気は衰えてしまいます。しまいには1990年にドラッグで逮捕され、1995年までの間出馬を断念します。
彼の問題は、彼が行なっていた政策やカリスマ性、周囲からの熱狂的な支持、時代背景というとてもプラスな面があったにも関わらず、彼自身の内面の弱さ(ドラッグ問題)を自制することができなかったことです。
これが彼のリーダーとしてのキャリアの失敗を招いたといえます。
リーダーだけではなく、彼の支持者(フォロワー)にも問題があったとの指摘もありました。
このケースからわかる教訓は以下の通りです。
<教訓>
・リーダーは、自律心や自制心をうまくコントロールすることが求められる。
この自制心に打ち勝てない場合は、彼のケースのように支持者の信頼を失う。
・フォロワーは、リーダーをやみくもに支持し持ち上げるだけではフォロワーとして失格である。
・リーダーが抱えている問題やリーダーが間違った方向に進んでいる場合は持ち上げるよりもしっかり現状を指摘し、リーダーが道から逸れないように努める。
この上記の二つのケースのように、失敗をしてしまったリーダーについて分析したりし
自分や自分が所属する組織でこのようなことが起こったらどのように行動するべきかを考えてみるのもいいかもしれません。
次回は後半2つ(冷淡、汚職)のケースについて書いていきます。
続くです〜